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令和2年 市長訓示(年始のあいさつ)

 皆様,明けましておめでとうございます。
 この年末年始は,曜日の関係で,12月28日の土曜日から,1月5日の日曜日まで,九日間の連続の休みとなりました。
 ただ,消防や病院など,一部の職員の方々は,年末年始も出勤して働いていただきました。大変ご苦労様でした。
 多くの職員の皆様は,ゆっくり休むか,旅行を楽しむなど,有意義に過ごされたものと思います。心身ともに,健康であることは,良い仕事をするための条件です。これからも是非,交代で休めるときには休むよう,一緒に働いている方々とよく相談をして,努力をしてください。
 ところで,仕事始めに当たっての私からの職員の皆様への挨拶は,昨年までは庁舎1階の新日本造機ホールに皆様に集まっていただいて,顔や姿を拝見しながら行っておりましたが,今年は,ビデオにて行うことにいたしました。
 昨年,広島県の湯崎知事が新年の御挨拶をビデオで行い,職員の皆様からビデオの方が良いという声が多かったというふうに聞きました。
 今年は,私も湯崎知事にならってビデオで皆様に挨拶をしています。
 職員の皆様,特に若い職員の皆様から,ビデオがいいのか,直接集まってもらった方がいいのか,理由を含めて意見,感想を聞かせていただきたいと思います。
 皆様の声を踏まえて,来年どうするかを決めたいと思います。
 時代の流れが速くなってきています。仕事の進め方は,日々よく考えて,その上で躊躇(ちゅうちょ)なく変えていかなければなりません。
 若い職員の皆様の意見を大切にしてまいります。

 さて,昨年,1年間市長の仕事をしていて,うれしかったことを申し上げたいと思います。
 私がうれしかったことは何だとお思いになりますか。
 それは市民の皆様から市役所の職員が話を丁寧に聞いてくれる,一生懸命に努力をしてくれるという,お褒めの言葉を多く頂いたことです。
 特に,災害への対応について,例えば土木部の皆様,上下水道局の皆様,災害ごみの収集,あるいは福祉保健部,教育委員会,更に各地の市民センターなど様々な部局について,お褒めの言葉をいただきました。
 では逆に,昨年,残念に思ったことは何か。皆様は何だとお思いになりますか。
 一番残念だったのは,労働基準監督署から是正勧告を受けたことです。
 これについては,多くの残念なことが重なっています。
 具体的に申し上げますと,市民センターの嘱託職員の皆様の宿直業務について,午後5時15分から翌朝の8時30分まで,15時間15分の拘束時間がありました。これは,法定労働時間の8時間を超えています。
 そして,宿直をしてる間,文書を受け付けたり,電話を掛けたり,合間合間に仕事があるだけでしたので,15時間15分拘束していても,8時間分の給料しか払っていませんでした。そうなると,1時間当たりにすると,大変金額が小さくなりますので,最低賃金法に違反していました。
 また,夜間の割増賃金についても支払をしていませんでした。
 ただ,仕事の性格から断続的な労働であるということの許可を,労働基準監督署に届け出て許可をもらっていれば,この勤務時間8時間という制限と最低賃金法の違反,これにはならないという,そういう規定があったんです。その他にも,いくつかの違反がありました。
 こうした法令違反があったことはとても残念です。
 しかも,よく法令の中身を理解していれば,断続的な労働であるとして届出をして許可を得ることができていれば,かなりの部分は違法でなくなるということもあったのですが,それもできていませんでした。
 どうしてこのような違反が起きたのでしょうか。
 これについては,全ての職場で本件について,具体的な内容を丁寧に説明して原因が何であったのか,話し合っていただくように人事課を通じてお願いをいたしました。
 したがって,皆様,それぞれ一人一人で考えていただいたものと思います。
 答えは一人一人で御自分で出していただきたいと思います。
 ただ,私なりの答えは今から申し上げるとおりです。
 人事異動で仕事を引き継いだときには,引き継いだ仕事の一つ一つの事務について,前例踏襲ではなく,仕事の目的,意味を法令に遡って必ず確認をしていただきたいと思います。
 法令に遡り,時代の社会常識に合わせて考えていただきたい。
 そもそも,市役所の仕事というのは,市民サービスのためにするものですから,「その引き継いだ一つ一つの業務が,市民のために必要なのかどうか」から考えていただきたいと思います。
 今回,本当に残念だったのは,単なる法令違反だけではありません。
 法令違反を受けて,業務の中身を再検討した結果,多くの市民センターの宿直業務そのものを廃止することになったことです。
 引継ぎの都度,この仕事は本当に必要なのかよく考えていれば,あるいは宿直の嘱託職員の方への報酬の支払いのときなどに,ちょっと立ち止まって考えていれば,そもそもこの宿直の仕事の大部分が必要ないということで,廃止されていたと思います。
 そして,残った仕事についても,法令に従って,先ほどの断続的労働の届出を出して,夜間の割増賃金を払うなどしていれば,法令違反になることもなかったと思います。
 いずれにしても,今回,思い切って多くのセンターでの宿直の仕事の廃止を提案するという判断をされた担当者には,本当に偉かったと思って敬意を表したいと思います。

 さて,もう一つ,厳しいことを申し上げます。
 先ほど,市役所の職員がよく話を聞いてくれると,褒めてくれるということについてお話をしました。
 しかし,残念ながら,褒めてもらう方が圧倒的に多いんですけれども,ほんの一部ですが,それとは反対の声もありました。
 市役所の職員が,まじめに取り合ってくれず,要望について回答がないまま,梨のつぶてで放っておかれているという声です。
 誤解のないように申し上げますが,圧倒的に多くは職員の皆様へのお褒めの言葉です。
 今のような声に対しては是非,市民の皆様の心に寄り添って,丁寧に話を聞くとともに,難しい判断であっても,逃げずに,できないことはできないとして,理由を添えて説明をしていただきたいと思います。
 隠し事をせず,えこひいきをせず,公平でクリーン,そして誠実に前例踏襲でなく,法令に遡って判断し,対応をしていただきたいと思います。
 必要なら,上司ともよく相談をしていただきたいと思います。
 一人で判断が辛ければ,上司とよく相談をしていただいて,必要があれば,遠慮なく総務部の法務担当と相談をしていただきたいと思います。
 昨年9月26日に,労働基準監督署からの是正勧告について,私からコメントを発表いたしましたが,その中で,法令遵守の態勢を整備するようお願いをいたしました。
 「態勢」というのは,同じ発音で別の言葉もありますが,私が申し上げた「態勢」は,漢字で,「態」は態度の「態」,「勢」は姿勢の「勢」,勢いという字です。
 法令遵守ができる,そういう態勢を,是非整えていただきたいと思います。
 今,市民の皆様に誠実な対応をこういうふうにしてくださいと申し上げました。
 今日は簡潔に申し上げましたが,実は,これと同じことを,昨年の1月,それから一昨年の1月,年始の職員の皆様への挨拶で詳しく,丁寧に申し上げております。
 是非,市のホームページを見れば,去年おととしの私の年始の挨拶が出ておりますので,それを見ていただきたいと思います。
 そして,市民の皆様に誠実な対応をしていただいて,心掛けていただきまして,法令遵守の態勢を作り上げていただきたいと思います。

 さて,今,大変大事なことを申し上げましたが,最後に,今年,呉市役所は具体的に何をしなければいけないかということを申し上げます。
 私は,やはり,平成30年7月豪雨災害への対応が,一番大事だと考えています。
 今なお,多くの被災者の方々が苦しんでおられます。
 引き続き,被災者の皆様の気持ちに寄り添った,きめ細かな対応をお願いを申し上げます。
 地域支え合いセンターや保健師の皆様など,直接の担当者だけではなくて,職員一人一人が当事者としての気持ちを持っていただいて,市役所全体で窓口になった方々を支えていただきたいと思います。
 道路,河川,砂防などの施設などについても,復興計画に基づいて,早期復旧や機能強化を行っていかなければなりません。
 そして,呉市は災害前にも増して,より安全で安心な,女性や若者,高齢者も誰もが訪れてみたい,住んでみたいと思うような,これまで以上に魅力的な交流都市を目指して行かなければならないと思います。
 そのため,クレアラインの4車線化,呉平谷線の整備促進,東広島呉道路の先小倉の立体交差の早期完成,こういった事業を促進し,災害に強い交通体系を目指していかなければなりません。
 また,自動運転など,次世代の交通をにらんで,Society 5.0の時代にふさわしい呉駅周辺の整備を進めていかなければいけません。
 そのため,昨年は,燃料電池車「SORA」の走行実験も行いました。
 加えて,子どもを産みやすく育てやすいまち,高齢者がいつまでも元気で幸せに暮らせるまち,女性や若者がチャレンジできるまちを目指していきます。
 ふるさと納税による起業支援,これは,昨年暮れに2年目の支援先が決まりました。
 また,リノベーションによるまちづくりも始まっています。
 音戸の島まるごとユニバーシティも始まりました。
 安芸灘4島のウルトラマラニックも2年目になり,参加者が大幅に増えました。
 中小企業小規模事業者の振興基本条例も出来上がりました。
 昨年5月には,ご当地キャラ祭りに2日間で3万2000人の方々にお越しを頂きました。
 今,思い付いたままに申し上げましたが,青年会議所やNPOなどの主催のものも含めて,その他多くの新しい動き,新しい芽が生まれ育っています。
 職員の皆様,どうか今年もこれまでと同様に,市民の皆様のために心を込めて働いていただきますようよろしくお願いを申し上げます。
 以上です。

令和2年1月6日
呉市長  新原芳明