議第177号　和解について

議第177号　和解について

（1）事件の概要
　呉市の広島電鉄株式会社に対する人事記録の提供は、呉市個人情報保護条例の規定に違反する行為であるとして、国家賠償法の規定に基づき、先行訴訟において控訴人らと同様の立場にあった者に対し認められた慰謝料及び弁護士費用（原告一人につき33万円）並びに当該遅延損害金の支払いを求めて訴えを提起したが、呉市勝訴の判決が言い渡された。控訴人らは、この判決を不服として平成29年9月8日付で広島高等裁判所に控訴した。
（2）訴訟の経過等
　同様の請求について争われている前訴について、不法行為に基づく損害賠償請求権（消滅時効期間3年）に対する消滅時効の援用が認められ、上告を棄却する旨の最高裁判所決定が行われたことを受け、平成30年3月13日付で控訴人らから訴えの変更申立書が提出され、請求原因に信義誠実義務違反及び個人情報保護義務違反に基づく損害賠償請求（消滅時効期間10年）を加える変更がなされた。
（3）和解の勧告
　平成30年11月19日に、裁判所から和解勧告があった。市はこれに応じ、控訴人ら36名中和解に同意する34名と解決金（控訴人ら一人につき10万円）の支払義務を認める訴訟上の和解をするため、地方自治法の規定により、議会の議決を求めるもの。
　残る2名のうち、1名は和解する意向がなく、もう1名は亡くなられており、相続人の意向を確認中である。