紙本墨書大般若経|呉市の文化財
印刷用ページを表示する掲載日:2024年6月25日更新
紙本墨書大般若経 附 経櫃二櫃「享徳二年癸酉林鐘上旬日」の銘
しほんぼくしょだいはんにゃきょう
市有形文化財 平成7年3月31日
この大般若経は,元は応安7(1374)年から永和元(1375)年にかけて,周防の大内氏の氏寺で氷上山興隆寺の僧・無参によって書写された内題下の『防州大内氷上山常住 無参』の記によります。その後,倉橋島を支配していた多賀谷氏へ奉仕に対する報酬として,多賀谷氏の氏神・桂濱神社へ奉納されました。その際,櫃(ひつ)を新調しています(享徳2年銘あり)。以後,転読等されていましたが,一部散逸し欠けた巻を寛保3(1743)年から延享4(1747)年にかけて,倉橋島の住民有志が補写しました。
欠巻もありますが,史料の少ない中世芸南地域の動向を知る貴重な歴史資料で,南北朝時代書写年代も明確であり美術工芸的にも貴重です。
所在地
倉橋町字前宮の浦(倉橋歴史民俗資料館)
交通案内
広電バス 呉倉橋島線「桂浜・温泉館」バス停下車 徒歩約1分
公開情報
一般公開されていません
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