冠崎のヤマモモ|呉市の文化財
印刷用ページを表示する掲載日:2021年7月30日更新
冠崎のヤマモモ
かぶらさきのやまもも
市天然記念物 昭和50年10月1日
阿賀南にある休山の南側の突き出たような高台に,家を覆い尽くすように青々と繁っている大きなヤマモモがあります。ヤマモモは雌雄異株の木で,ここに植えられているのは雌株です。幹の太さは約2.5mで高さ1.5mのところから南へ傾きはじめ,さらに2m上から多くの太い枝を伸ばし,樹高は15mにも及んでいます。
ヤマモモは4月ごろ,枝の先に黄色の小さな花をつけ,初夏に果実が赤く熟します。果実は小さく卵形で,食べると甘味があります。樹皮は下痢やはれ物などに効く薬として昔から重宝されてきました。以前,この家の人が漢方医をしていたころには「このヤマモモに触れば病が治る」とも伝えられ,音戸や倉橋,そして遠くは愛媛の島々からも病人が船で訪れたと言います。また,樹皮にはタンニンも含まれ,草木染めの染料として今でも愛用されています。樹齢約300年ともいわれ,大樹としての風格があります。
所在地
阿賀南9丁目
交通案内
生活バス 阿賀音戸の瀬戸線「冠崎西」バス停下車 徒歩約15分
公開情報
個人宅のため,見学には事前に問い合わせが必要です。
【連絡先】 0823-25-3463(呉市文化振興課)
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