二河(上・下)井手跡|呉市の文化財
印刷用ページを表示する掲載日:2021年7月30日更新
二河(上・下)井手跡
にこう(うわ・した)いであと
市史跡 昭和55年10月1日
昔,灰ケ峰のふもと(現在の片山から辰川,伏原辺りまで)は,水不足に悩まされていました。そこで享保9(1724)年,庄屋の熊崎新左衛門が中心となり,二河川の水を現在の明立小学校付近で流すことができる水路(下井手〔したいで〕,約5km)を計画し,延べ1万人が工事に参加し約2か月で完成させました。さらに数年後,上井手(うわいで,約4km)も完成し,水不足に困ることはほとんどなくなりました。当時は水路に傾斜をつけるため,提灯を持つ人々が一列に並び,明かりの高い低いで水路の勾配を測ったそうです。
今では井手の原形はほとんど残っていませんが,二河峡の上井手の水の取水口(呉市水道局二河水源地取入口,国登録有形文化財)などが残っており,江戸時代の遺産は今もなお,宮原浄水場へと水を送り続けています。
所在地
荘山田村(二河峡公園)
交通案内
広電バス 焼山熊野苗代線「上二河町」バス停下車 徒歩約25分
公開情報
常時公開しています。
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