市民の皆様に、新年度のスタートにあたり御挨拶を申し上げます。
平素より様々な分野で呉市の子どもたちのために御尽力いただき、心から感謝申し上げます。
昨年度も新型コロナウイルス感染症に翻弄された1年でしたが、そのような中でも、保護者、地域の方々、市民の皆様には、呉市の教育活動への御理解、御協力を賜り、学びを止めない工夫を行っていただいていることに厚くお礼を申し上げます。
令和5年度の始まりとして、4月6日(木)から順次、小学校、中学校、義務教育学校、呉高等学校の入学式や1学期始業式が行われます。進級や入学されます児童生徒の皆さん、保護者の皆様、誠におめでとうございます。
引き続き、呉市としてこれまで進めてきた小中一貫教育の取組を基盤とし、「主体的・対話的で深い学び」を通して、新しい時代に求められる資質・能力を育成する教育活動を展開し、「未来を創る人材の育成」の具現化を目指して取り組んでまいります。
令和5年度の学校教育については、以下の三点について重点施策として取り組んでまいります。
〇 防災教育の深化
〇 授業改善の推進
〇 個を大切にした支援の充実
これらのことに共通して、タブレット等のICT機器の効果的な活用により、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な実現に向け、引き続き取り組んでまいります。
安全・安心で信頼される学校であり続けるために、教職員の不祥事の根絶に取り組むとともに、教職員の働き方改革を推進し、モチベーションの向上や子どもと向き合う時間が確保できるよう取り組んでいます。
学校施設については、児童生徒が一日の大半を過ごす学校施設の安全性を確保するため、積極的に取り組んでまいります。学校の耐震化100%の早期実現(令和6年度中を目途)や老朽化が進んでいる学校施設の長寿命化について計画的に進め、環境整備については、授業を行う全ての特別教室へのエアコン設置100%実現(令和5年度末を目途)やトイレの洋式化(令和7年度末66%以上)を進めてまいります。
また、学校給食については、令和4年度に引き続き食材高騰対策として給食費の補充を行うことで、保護者負担を求めることなく給食内容の維持に努め、更には温かい中学校給食の早期実現のため、小学校給食施設を順次改修し、令和7年度までに全校で提供できるよう努めてまいります。
4月には新たに、市内初の義務教育学校「天応学園」が開校され、同時にコミュニティスクール制度が導入されます。平成30年に発生した西日本豪雨で大きな被害を受けたこの地域に「復興のシンボル」として、防災教育を柱にしながら、地元の方と一緒にまちづくりを考え、地域とともにある学校を創設していきます。
今年度も、「未来を創る人材」である子どもたちの無限の力の育成をめざし、20年後、30年後の新しい時代を見据えた学びの充実・発展に取り組んでまいります。
今後とも、本市教育の推進に、御理解と御支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
呉市教育委員会教育長 寺本 有伸