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ごあいさつ

市長写真
 

 

  呉市の水道は,大正7年4月,呉鎮守府水道専用の本庄水源地の余水を水源として,平原浄水場から市民給水を開始して以来,平成30年4月に100周年を迎えました。

  呉市の近代水道の始まりは,呉鎮守府の開庁に合わせ,海軍が建設し明治23年に給水を開始した呉鎮守府水道まで遡ります。ただこの呉鎮守府水道は,海軍や関連施設のみへの給水が目的であり,市民がその恩恵にあずかることはありませんでした。

  大正7年当時は,市域の多くが沼沢地を埋め立てた土地で井戸水の水質が悪く,飲用水の多くを「いなり水」と呼ばれる水売りに依存していました。このため市民給水の開始に歓喜の声が挙がったとの記録があります。

  しかし,本庄水源地からの水は,あくまでも呉鎮守府水道の余水であったことから,常に十分な水量が確保できず,頻繁に断水が発生し,市民給水開始直後から水源確保の闘いが始まりました。

  とりわけ,第2期拡張事業(昭和13年~昭和18年)における水源地建設計画の議論では,市議会を巻き込んだ大論争となり,紆余曲折を経て,昭和18年に三永水源地を完成させ,ようやく市独自の水源を確保することができました。

  終戦後においても,呉市の復興とともに増加する水需要に対応するため,水源確保の闘いは続きました。昭和30年代後半には,広島県等とともに共同で太田川東部工業用水道を創設するなど,広島県が進める広域的な事業と連携し,豊富な水量を誇る太田川にさらなる水源を確保しました。この太田川の水源は,今もなお本市の貴重な水源として,水道の安定的な供給に寄与しています。

  このような広域的な連携は,現在,全国の水道事業体が抱えるさまざまな課題を解決する施策として注目されています。この当時,既に実践されていた先輩の皆様の水道に対する情熱と先見性に敬意と感謝の気持ちを表するものでございます。

  水道は,どんな時代になろうとも,市民生活にとって決して欠かすことができない重要なライフラインです。

  ここに,市民の民様のご理解のもと水道事業100周年を迎えることができましたことを感謝いたします。今後とも,呉市の水道事業に対するご理解,ご協力を賜りますようお願い申し上げます。


呉市長  新 原 芳 明

 


管理者写真

 

 

 

  本市の水道事業は,大正7年に市民給水を開始し,平成30年4月に100周年を迎えました。

  市民給水を開始した当初は,一日配水能力1万5千立方メートル,給水人口は約2万4千人でしたが,平成28年度末では,一日配水能力約11万6千立方メートル,給水人口は約22万8千人となり,ほぼ10倍の規模に拡張しています。また,普及率は,大正7年度は,わずか16.7パーセントでしたが,平成28年度には99.3パーセントとなり,ほぼ市民皆水道と言えるほど高い普及率になりました。

  ここに至るまでには,市民給水を始めた直後からの水源不足や,終戦後,壊滅状態となった水道施設の復旧など幾多の困難に直面してきましたが,これらを乗り越え,今日まで安全・安心な水道水をお届けし続けることができましたのは,先人の方々の多大なご努力と市民の皆様の暖かいご支援のお陰であり,心より感謝申し上げる次第です。

  しかし,昨今の水道事業を取り巻く環境は,人口減少や節水機器の定着に伴う水需要の減少によって給水収益が減少している一方で,老朽施設の増加による更新経費や今後予想される巨大地震への対策など多額の投資が必要であり,大変厳しい状況にあります。

  我々水道事業者は,水道は市民生活や経済活動における重要なライフラインであり,代替えのない都市基盤であることを強く意識し,将来にわたって,安全・安心な水道水を提供していくことが使命であると考えています。

  そのため,本市では,平成25年度に,環境の変化に的確に対応し,中長期的な視点に立って事業方針を定めた,「呉市上下水道ビジョン」 を策定し,「次世代につなぐ 信頼ある上下水道」 を基本理念として,将来も持続可能な水道事業を目指し日々努力しているところです。

  今,水道事業を託されている者として,これまでの100年間紡いできた叡智を維持・継承し,次の100年に向け新たな決意をもって取り組んでまいりますので,呉市水道事業に対し,一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。


呉市上下水道事業管理者  増 本 寛 治

 

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