ノロウイルスは,冬場に多発する感染症として知られていますが,最近では季節を問わず発生する傾向が あります。また,ノロウイルス食中毒の原因となる場合もあります。
ウイルスの特徴は?
- 人の体の中だけで増えます。
食品の中では増えず,人の口から入って小腸粘膜で増えます。
- 感染力が強い。
ノロウイルスの場合は100個以下でも発症します。
- 再感染する。
ウイルスが変異しやすく,免疫が長続きしません。
- 抵抗力が強い。
高濃度(200ppm)の塩素系消毒薬や,厳しい加熱条件(85℃・1分間以上)でないと効きません。
感染経路は?
- 食べ物 → ヒト(食中毒)
ウイルスに汚染された食品を摂取して感染
- ヒト → ヒト(感染症)
ウイルス感染者の便・嘔吐物により感染
症状は?
- 感染後,1~2日で発症します。
- 吐き気や嘔吐,腹痛,下痢が1~3日続きます。
- 症状がなくなっても,便からウイルスが大量に排出されます(通常は2週間前後,長い時は1ヶ月くらい)
- 幼児や高齢者などは,症状が重くなる場合もあり,注意が必要です。
予防方法は?
- 調理の前,生鮮食品を取り扱った後,盛付け前,食事の前,トイレの後などは,流水と石けんで十分に手 を洗いましょう。(ノロウイルスにはアルコールはあまり効果がありません)
- 手洗い後に使用するタオルは清潔なものを使用しましょう。
- 二枚貝や生鮮魚類を生食する場合は,食品の生食用の表示(生食用,刺身用など)を確認しましょう。
- 二枚貝を取り扱った後は,手や調理器具を洗浄消毒しましょう。
- 加熱する際は,中心部まで十分に加熱しましょう。(中心温度85~90℃以上で90秒間以上)
- 果物・生野菜は流水で十分に洗浄しましょう。
- 調理器具は使用後,洗浄し、塩素系消毒薬(200ppm)による消毒または,加熱(85℃・1分間以上)をしましょう。
- 嘔吐や下痢,かぜ様症状がある時は,調理に従事しないようにしましょう。
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