呉市公共施設脱炭素化事業(公共施設LED化)の実施に向けたサウンディング型市場調査結果
公共施設へのLED照明の導入手法を検討するため,行政改革デジタル推進第1課・第2課が実施する「市民センター等照明設備LED化ESCO事業(※1)」の対象外の施設で,ESCO事業の導入可能性の低い施設を対象に,公共施設の照明設備LED化に関する導入可能性など,様々な事項について,民間事業者の視点から,アイデアやノウハウを提案していただきました。
- ※1 ESCO事業
- Energy Service COmpanyの略称で,省エネルギー改修にかかる経費を,改修後の光熱水費の削減分で賄う事業。
- 環境省ESCO事業の概要:https://www.env.go.jp/council/35hairyo-keiyaku/y352-01/ref06-2.pdf<外部リンク>
対話の実施
実施要領の公表 |
令和6年2月 7日(水) |
サウンディング調査参加申込 |
令和6年2月 7日(水)~2月29日(木) |
サウンディング調査の実施(個別実施) |
令和6年3月15日(金)~3月29日(金) |
実施要領等
呉市ホームページ:https://www.city.kure.lg.jp/soshiki/18/ledsounding2024.html
提案者
5事業者
提案内容
1 事業導入の手法・可否
- ESCO事業より費用がかかるが,全ての照明をLED化できるので,賃貸借契約(リース)としてはどうか。
- 賃貸借契約(リース)は,イニシャルコストを少なくし,コストの平準化が図れる。
- 対象施設を確認すると,ESCO事業は難しいと思う。対象施設の縮小や省エネルギー効果検証の見直しをすることで費用を抑えることができる,業務委託で実施するのはどうか。
- ESCO事業でも導入できるが,その場合,日常的に使用しない部屋等はLED化しないと判断することもある。
- ESCO事業で実施する場合,省エネルギー効果判定業務や保守点検業務が含まれており,包括的なサービスを受けられるため,ESCO事業で行うほうが適している。
- ESCO事業で実施する場合,ギャランティード・セイビングス契約(※2)とすることで,初期費用はかかってしまうが,事業費を抑えることが可能である。
- ※2 ギャランティード・セイビングス契約
- 省エネルギー改修にかかる初期投資を自治体が行うが,契約期間中はESCO事業者が維持管理を行い,エネルギー削減を継続することで,初期投資の回収を光熱費削減分によって補い,ESCO事業者はこの光熱費削減分の一部を報酬として受け取る契約。
- スポーツ施設は改修費用が高く,日常的に使用していないため,省エネ効果が低く,ESCO事業で改修することは向いていない。
- 令和6年度以降,LED化をする施設が増えるため,器具が不足するおそれがある。LED化を早急に進めたほうがよい。
2 改修内容
- LEDの交換方法としては,ランプ交換,器具交換の2種類がある。
- 器具交換は,既存のものを丸ごと取り替えるため,処分や製造に環境負荷がかかってしまう。原則ランプ交換を推奨する。
- 日常的に使用しない部屋等の改修は,センサー付きLEDに交換すれば,省エネ効果は高くなるが,改修費用が高くなってしまうので推奨できない。
- ランプ交換の改修費用は低いが,不具合が起きた場合,原因の所在を確認するために時間がかかってしまう。
- 器具交換することで,見た目でLED化が分かるため,施設を利用する市民は,実感しやすい。
- ランプ交換は,改修費用が器具交換より低く,改修後の消費電力もランプ交換のほうが低くなる。
- 改修内容(ランプ交換,器具交換)は,現場の状況を確認し,判断したい。
3 スケジュール
- LED改修の工期については,「1年で実施する」や「1年半で実施する」との意見があった。
- 優先交渉権者の決定後の詳細調査については,「1~2ヶ月程度要する」や「3~5ヶ月程度要する」との意見があった。
- 募集期間中に一部の施設でも現地調査を行った上で,提案書に係る事業費の積算を行ったほうがよい。そのため,募集期間を長めに設定してもらいたい。
4 その他
- 市民センターと併設している対象の体育館は,ESCO事業に含める場合,改修費用等を考えると,体育館だけではなく市民センターと一緒に実施したほうがよいのではないか。
今後について
今回のサウンディングによって,事業導入の手法,事業の可能性,スケジュールなどをはじめとして,多くの有益な情報を提供していただきました。
今後は,これらの提供内容を参考にして,事業化に向けた具体的な公募内容を検討していきます。
<外部リンク>
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