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平成27年度 議会運営委員会行政視察報告(副委員長班)

期日

平成27年10月13日(火曜日)~15日(木曜日)

視察委員

中原明夫(副委員長),林田浩秋,田中みわ子,土井正純

視察都市

月   日視 察 先調 査 事 項
 
10月13日(火曜日)三重県四日市市議会改革について
10月14日(水曜日)三重県

議会図書室について
専門的知見の活用について

10月15日(木曜日)滋賀県大津市議会改革について

三重県四日市市

 市の計画の中で特に重要であると位置づけた(1)地域防災計画,(2)水防計画,(3)老人福祉計画,(4)介護保険事業計画,(5)都市計画マスタープラン(全体構想),(6)基本構想及び基本計画,以上六つの計画の策定及び変更を議決事件と規定している。
 議会基本条例に市長の政策提案に対する説明要求を規定しており,市長が議案として上程しようとするときは,その背景,目的,効果,総合計画や法令や条例との関係,さらに,財源や将来的なコストなどについて,全議員を対象とした議員説明会を開催して詳しい説明を求め,議会側の意向を当局に伝えている。
 当局は議案説明会を踏まえて議案を調製し,本会議初日の1週間前に実施する議案聴取会にて全議員に説明を行った上で本会議に上程し,委員会審査を経て採決の運びとなる。
 また,地域防災計画の年次修正など,軽微な変更は議決事件の対象から除く旨,条例で規定している。
 委員会のインターネット中継については,開かれた議会を目指し,予算,決算を含む各常任委員会及び,広報広聴委員会で実施している。
 ライブ中継はユーストリーム,録画中継はユーチューブを利用し,中継にかかる費用は無料である。なお,録画映像の視聴期間には制限を設けていない。  
 議員政策研究会は,全議員が一堂に会して市政について自主的に意見交換,情報交換を行う場として設置され,その中で議員提出議案を協議するための分科会を設け,これまで,12件の議員提案の政策条例を制定,あるいは改正を行っている。
 市民サービスに大きな変化をもたらすような条例や事業に係る議案をホームページに掲載し,市民から広く意見を募集している。寄せられた意見は審査の参考とするため,全議員に配付している。
 住民参加を促すため,本会議,委員会傍聴手続の中で住所氏名の記入を廃止し,簡素化を図っている。また,本会議,委員会のほか,議会報告会において手話通訳を導入している。
 議員提案の政策条例制定をサポートするため,議会事務局の機能強化に取り組んでおり,3人の法務経験者を配置している。
 災害や緊急の行政課題に迅速に対応するため平成26年から通年議会を導入し,議決案件は原則として本会議を開き,専決処分はほとんど行われていない。
 例えば,国会の審議の関係で3月定例会への上程が間に合わない税条例改正などは3月31日に本会議(緊急議会)を開いて審議を行っている。
 また,閉会期間中の委員会活動は議決が必要であるが,通年議会ではその必要がなく,所管事務調査項目をいつでも設定できるため,委員会活動が活性化したということである。
 また,文書質問を導入しており,議員としての権利をタイムリーに行使している。
 文書質問は一般質問を補う形で行われており,当局側の拒否権はない。しかし,余りにも大量に質問が出た場合などは,議会運営委員会で取り扱いを協議することとしている。

三重県

 三重県議会図書室は,平成27年3月末現在の蔵書が3万 5,000冊を超え,非常勤職員の司書が常駐している。
 利用は,議員や議会事務局職員のほか,県職員や一般の県民も可能となっている。
 統計資料や時事に関する書籍,官報などのほか,本会議や委員会の会議録も設置しているため,執行部側の利用も多い。
 また,司書が所蔵資料を検索して情報提供を行うレファレンスサービスが充実しており,議員が調査研究のために情報や資料を必要とするときに,例えば,「島留学に関する資料を調べてほしい」と図書室に依頼すると,司書が雑誌の特集記事や文部科学省ホームページの審議会資料,新聞の関係記事などをリストアップして情報提供する。
 なお,レファレンスサービスは県職員も利用することができ,積極的に活用されている。
 さらに,県立図書館と連携しており,県立図書館の蔵書は議会図書室で申し込めば貸し出しを受けることができる。
 また,議会基本条例には,議会図書室の設置に関する規定のほか,「議員は,調査研究のため,積極的に議会図書室を利用するものとする。」という規定を設け,議員の資質向上のために図書室の積極的な利用を促している。
 専門的知見の活用として,専門的知識を持つ外部有識者等を講師に招き,さまざまなテーマで議員勉強会を実施している。
 平成27年度は,全議員を対象とした議員勉強会終了後に人口減少対策調査特別委員会を開会し,議員勉強会で招致した講師を参考人として,さらに詳細な質疑を行ったということである。
 また,改選後の4年間に策定,または改定される予定の行政計画一覧表を作成し,任期中における県の政策を見える化し,県政全般に係る政策目的を達成するための施策等を総合的かつ体系的に示した中長期的な計画及び,県行政における基本的な政策目的を達成するための施策等を総合的かつ体系的に示した中長期的な計画を,条例で議決事件と定めている。
 具体的には,計画期間が3年以上のものを対象とし,現在は,総合計画のほか11計画が議決事件の対象となっている。
 また,議員提案の政策条例は,これまで15件が可決されている。
 議員提案条例の提出に当たっては,まず執行部から現状を聴取した上で参考人を招致して意見を聞き,さらに公聴会やパブリックコメントを行うなど,手順を明確に定めている。
 議員の政策立案をサポートするため,議会事務局に3名の法務担当者を配置し,さらに,毎年衆議院法制局へ職員を派遣して機能強化に取り組んでいる。
 また,傍聴を促すための方策として,傍聴人受付簿の住所,氏名等の記入を廃止し,傍聴席での写真,ビデオ撮影,録音等を解禁し,さらに,児童,乳幼児の傍聴も解禁している。
 手話通訳は,本会議の質問日及び委員会について,事前申し込み制により実施している。

滋賀県大津市

 大津市議会基本条例の制定を受け,議会の政策立案機能強化のため,平成27年4月1日に議会事務局を議会局に組織再編した。
 市議会における災害対応を,議会基本条例及び,議員提案の大津市防災対策推進条例に規定し,その行動基準として地方議会初となる業務継続計画(議会BCP)を策定している。
 議会BCPは大規模地震などの非常時に行うべき議会や議員の役割,行動方針などを定めたもので,同志社大学とのパートナーシップ協定による専門的知見を活用して策定された。
 想定する災害は,震度5強以上の地震など,執行部の災害対策会議が設置される場合で,発災後1カ月間の行動原則を明記している。
 市の災害対策本部を正常に機能させるため,災害に係る情報収集は,議員ではなく議会局が行うこととし,議会局は,市からの情報を議員に伝えるとともに,議員からの情報を集約して市の災害対策本部と情報交換することとしている。
 また,議会BCPには,議員だけでなく,議会局職員の行動基準も規定されており,局長ほか1名を除く議会局職員は,避難所対応などの災害対応を行わないこととしている。
 議会ICTについては,タブレット端末,議場の大型スクリーン,電子採決を導入して運用している。
 タブレット端末については議会運営委員会で導入を決定し,タブレット会議(同期)システムにより,本会議,委員会,協議会を行っている。
 資料は,タブレット端末で閲覧しやすいよう,原則,パワーポイントを使用し,文字の大きさを14ポイント以上とするよう当局に依頼している。
 導入から1年間は紙ベースの資料も配付し,タブレットに資料データーを送信した後,携帯電話メールで着信の確認をしている。
 また,議場には 150インチの大型スクリーンとプロジェクターを設置し,質問席,演壇,調整室にはHDMI端子を配備している。このことにより,タブレットやパソコンからスクリーンに画像を投影することが可能となったため,一般質問で活発に利用されている。
 電子採決については,平成26年2月に本会議で全議員の個別賛否を表示するシステムを導入している。導入に当たり,大津市議会会議規定を改正し,起立採決にかかる条文に電子採決を追加している。
 また,電子採決による議員の個別賛否表示を開始したところ,傍聴者が増加したということである。
 大学とのパートナーシップ協定については,平成23年に龍谷大学,平成26年に立命館大学及び同志社大学と締結している。
 このことによって議会側は,政策立案に当たり,専門的な知見による支援を得ることができ,大学側は,議会局や会派のインターンシップ受け入れにより,学生に対して多様かつ実践的なカリキュラムを提供することができる。この協定は,議会と大学の双方にメリットが享受できるような内容となっており,シンクタンクを活用することを考えると費用対効果も高い。
 政策立案に係る協議の場として,各会派から選出した議員で構成する政策検討会議を設置し,パートナーシップ協定による専門的知見を活用して議員提案の条例や計画について検討している。
 これまで,大津市子どものいじめの防止に関する条例を初め,4本の条例と議会BCP,大津市議会ミッションロードマップを策定しており,現在は,がん対策推進基本条例の制定に向けて協議を進めている。
 また,議会局には法務経験者を1名配置し,議員による政策立案をバックアップしている。