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食中毒 病因物質一覧表


細菌性食中毒
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
腸炎ビブリオ
食中毒
Vibrio paraha haemolytics 海水由来の細菌。
特に夏季の沿岸海水や海泥中に広く分布
他の細菌に比べ増殖が極めて速い。塩分濃度が2~7%で増殖が盛んになる。 生鮮魚介類及びその加工品。
二次汚染された食品(主に漬物など)
症状 潜伏時間 予防方法
激しい上腹部痛、下痢(水様便)、発熱(37~40℃)、嘔吐 8~24時間 魚介類は、調理前に流水(真水)でよく洗う。魚介類の調理器具は専用のものとし、二次汚染を防ぐ。
冷蔵保存を徹底し、できるだけ加熱する。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
サルモネラ
食中毒
Salmonella属 人、動物、鳥類、河川水など広く分布 熱に対して比較的弱い。乾燥にたいして抵抗力が強い。

食肉、卵などの畜産食品。
二次汚染された食品。

症状 潜伏時間 予防方法
腹痛(右下腹部臍部)、下痢、発熱(38~40℃) 8~48時間 十分な加熱調理(肉の生食はできるだけ避ける)。冷蔵保存。ネズミ、昆虫駆除。ペット類からの汚染防止。器具、手指の洗浄・消毒。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
ブドウ球菌
食中毒
Staphylococcus aureus 人・動物の生活環境に広く分布 増殖の際、食中毒の病因となるエンテロトキシン(耐熱性)を産生。 おにぎり、仕出し弁当、生菓子など
症状 潜伏時間 予防方法
悪心、嘔気、嘔吐(激しい)、腹痛、下痢、発熱はほとんどない 1~5時間
(通常3時間)
手に化膿性疾患、また風邪をひいている人は食品の取扱に従事しない。食品を取り扱う際、清潔な衣服、帽子、マスクの着用。冷蔵保存。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
病原大腸菌
食中毒
Escherichia coliの特定抗原型菌 人・動物の腸など自然界に広く分布

5型に分類される
・腸管病原性(EPEC)
・侵入性(EIEC)
・毒素原性(ETEC)
・腸管出血性(EHEC)
・腸管付着性(EAggEC)

糞便などにより二次汚染された食品、飲料水
症状 潜伏時間 予防方法
EPEC:胃腸炎
EIEC:赤痢様症状
ETEC:下痢
EHEC:出血性大腸炎
EAggEC:下痢
8~72時間 十分な加熱調理、冷蔵保存。
器具・手指の洗浄・消毒。
水道水以外の水を利用する場合は、必ず消毒すること。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
カンピロバクター
食中毒
Campylobacter jejuni/coli 鶏、牛、豚などの家畜や犬などのペットから高率に検出される。 人は少量の菌量でも発症、微好気という特殊な条件で増殖、大規模な食中毒になりやすい。 処理時に汚染された食肉
二次汚染された食品
症状 潜伏時間 予防方法
発熱(38~39℃)
下痢、腹痛
2~7日間 十分な加熱調理、冷蔵保存。
水道水以外の水を利用する場合は、必ず消毒すること。
生肉と調理済み食品は別々に保管し、早めに処理。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
ウェルシュ
食中毒
Clostridium perfringens 人・動物の糞便や土壌、下水などの自然環境に広く分布 耐熱性の細菌(芽胞形成)、嫌気性菌、発育至適温度は43~47℃。
エンテロトキシン産生
(芽胞形成時)
カレー、シチューなど同一容器内で大量に加熱調理され、室温放置された食品
症状 潜伏時間 予防方法
下痢、腹痛。発熱なし、症状は比較的軽い。 4~24時間 前日調理をさけ、加熱調理したものは早く食べる。
調理後摂取まで時間がかかる時は冷蔵保存し、かきまぜながら十分加熱して摂取する。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
ボツリヌス
食中毒
Clostridium botulinus 海水、湖、川などの泥砂及びそこに生息する魚介類などに広く分布 耐熱性の細菌(芽胞形成)、嫌気性菌、ボツリヌス毒素を産生し、A型毒素の致死量は0.00006mg 一定期間保存し熱処理しないで食べる食品(いずし、缶・瓶詰など)
症状 潜伏時間 予防方法
神経症状(復視・瞳孔散大、言語障害、呼吸困難)、胃腸炎症状 12~36時間
(短い場合は、5時間前後)
新鮮な原材料を選択し、野菜などは十分に水洗いする。
食べる前に十分な加熱を行う。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
エルシニア
食中毒
Yersinia enterocolitica 動物の腸管内(特に豚)
自然環境に広く分布
5℃前後の低温でも発育(~30℃) 食肉
症状 潜伏時間 予防方法
下痢、腹痛、発熱(虫垂炎) 2~3日 肉卵類は十分加熱する。
食品の長期低温保存に注意。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
セレウス
食中毒
Bacillus cereus 土壌、河川、などの自然環境に広く分布
嘔吐型、下痢型に分かれる。
耐熱性の細菌(芽胞形成) 調理食品(チャーハン、スパゲティーなど)
症状 潜伏時間 予防方法
嘔吐型:嘔気、下痢
下痢型:腹痛、下痢
1~5時間
8~16時間
調理食品を長時間保存しない。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
ナグビブリオ
食中毒
Vibrio cholerae及び
V.mimicus
河川水、魚介類などから検出される コレラ菌と同じエンテロトキシンを産生する 魚介類(輸入冷凍品)、飲料水
症状 潜伏時間 予防方法
コレラ様下痢、嘔吐、腹痛、発熱(軽度) 4~18時間 十分な加熱調理と低温管理。
上下水道の整備。
 
病名 病原体 感染源
(分布場所)
細菌の特徴 原因食品
ノロウィルス
食中毒
Noro Virus ウィルスに汚染された食品、水 ヒトのみに感染するウィルス カキやハマグリ等の二枚貝。
未加熱の食品。
症状 潜伏時間 予防方法
下痢、嘔吐、腹痛、嘔気、発熱、頭痛 24~48時間 手洗いの励行。食材の十分な加熱。
調理器具を介した二次汚染の防止。
給水設備の衛生管理。
 
病名 細菌の特徴 原因食品 予防方法
コレラ菌 アルカリ性の環境で発育しやすく、酸には弱い。低温には比較的強く、氷中で3~4日生存。 海産物(特に貝類)、水 患者、保菌者を介して感染。定期的な検便の実施。
ほとんどの場合、海外渡航先で感染。患者の便や嘔吐物が感染源となる。患者の多発地域での食品、飲料水(氷)や食器類には十分気をつける。
輸入食品(特に生の魚介類、野菜)の摂食に気をつける。
水道水や井戸水の衛生管理。
食品や調理場の衛生管理の徹底。
ネズミ、ハエ等の駆除。
手洗いの励行。
食材の加熱。
症状 潜伏時間
水様下痢、腹痛、嘔気、嘔吐、脱水、ショック症状 6時間~5日
病名 細菌の特徴 原因食品
赤痢菌 ヒト、サルが保菌。ごく少量の菌量で発症。 サラダ類、生野菜、乳・乳製品、家きん肉、感染者の手指、器物
症状 潜伏時間
腹痛、下痢、発熱、嘔吐、時々激しい腹痛 1~7日(通常4日以内)
病名 細菌の特徴 原因食品
腸チフス菌 汚染水、貝類 ヒトが保菌。感染すると完治するまで時間がかかり、一生涯排菌し続ける人もいる。菌は水中で数週間生存。
症状 潜伏時間
発熱、白血球減少、皮膚のバラ疹、脾腫 1~2週間
病名 細菌の特徴 原因食品
パラチフスA菌 汚染水、貝類 ヒトが保菌。感染すると完治するまで時間がかかり、一生涯排菌し続ける人もいる。菌は水中で数週間生存。
症状 潜伏時間
腸チフスに類にするが軽症  
 
このほか、エロモナス・ソブリア、エロモナス・ヒドロフィラ、ビブリオ・フルビアリス、フレシオモナスによる食中毒菌による食中毒もあります。
また、赤痢・コレラ・チフス等についても飲食に起因して健康被害が起こった場合は、食中毒として取り扱うこととなりました。