結核は,結核菌によって人から人へ感染する病気です。発病した患者さんの咳やくしゃみの中に含まれる結核菌を吸いこみ,肺の細胞に定着し,増殖し始めると感染になります。
感染しても免疫の働きによって結核菌の増殖が抑えられるため,発病につながるとは限りません。感染しても発病するのは10人に1~2人です。発病は,感染して6か月~2年で発病する初感染発病と,発病しないまま体内にひそんでいた結核菌が何十年もたって体の抵抗力が衰えたときに発病する既感染発病があります。
結核の症状は,咳,痰,倦怠感,微熱,食欲低下,体重減少などがありますが,高齢者では症状がはっきりしない方も多くいます。
もし発病しても,きちんと内服治療すれば治る病気です。
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結核は過去の病気ではありません。現在も年間約2万人の患者が新たに発生し,2千人以上が死亡している日本で最大の「感染症」の1つです。
結核は,結核患者さんからの咳やくしゃみなどでうつる“空気感染”です。
万が一,結核に感染して早期発見し,薬をきちんと飲んで治療すれば治る病気です。
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結核菌によって人から人へ感染する病気です。結核菌を含んだ咳やくしゃみのしぶきを直接吸い込んでも必ず感染するわけではありません。肺までいく途中で鼻や喉,気管支の粘膜に菌が引っかかると,増殖する前に外に運び出されるために感染しません。この菌が肺の細胞に定着し,増殖し始めると感染になります。

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結核菌が肺の中で増殖を始め(感染)ても,それが発病につながるとは限りません。
免疫の働きによって,結核菌の増殖が抑えられてしまいます。感染しても発病するのは10人に1~2人ぐらいです。

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発病する人の多くは60歳以上の高齢者です。若い頃,結核が流行していた世代の人は,結核菌が肺の中で眠っており,体力・抵抗力が低下した時に発病します。特に高齢の方は,症状が出ない場合もありますので,体調が悪いと思ったら早めに受診しましょう。また,次の人は発病しやすいので,こまめに健診を受けましょう。
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肺結核の初期症状は風邪とよく似ています。咳,たん,血たん,胸痛,発熱,だるさなどで,咳やたんが2週間以上続くようなら,受診しましょう。早期発見は本人の重症化を防ぐだけでなく,大切な家族や職場等への感染の拡大を防ぐためにも重要です。
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結核に発病したかどうかは,胸部レントゲン検査やたんなどの菌検査により判定します。また,感染したかどうかの検査にはツベルクリン反応検査・QFT(血液)検査があります。
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結核菌に感染しても発病しないように,結核菌を抑え込む方法が2つあります。
BCG接種
特に小さな子どもが重い結核になることを防ぐのに効果がある予防接種です。生後6か月になる前までに受けましょう。
予防内服
結核の患者と接触し,接触者健康診断の結果,結核の感染が強く疑われる場合は,予防内服を行うことがあります。発病を防ぐために抗結核薬を通常6か月服用する方法です。決められた期間,しっかり服用することによって,発症の危険を50~90%程度下げることができます。
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結核と診断されると治療が開始されます。昔は結核の治療は長い年月が必要と考えられていましたが,今は有効な抗結核薬によって比較的短期間で効果的な治療が可能となりました。しかし,不規則な服用を続けると治るまでに何年もかかったり,薬が効かない重症の結核になったりします。決められた期間きちんと飲むようにしましょう。
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以前は,結核の治療は2~3年かかっていました。しかし,今は良い薬ができたので治療期間は通常6~9か月間と短くなりました。この間,副作用に注意してきちんと飲み続けることが大切です。治療は結核公費負担制度が利用できる場合があります。
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結核の治療を受ける方には,医療費の一部,または,全額を公費で負担する「結核医療費公費負担制度」があり,日本国籍をもたない外国人でも公費負担を受けることができます。
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普段から健康的な生活を送り,免疫力を高めることが発病予防になります。また,健康診断や結核検診は早期発見に役立ちますので受けるようにしましょう。そして,症状があれば早めに受診し,病気と診断されたら軽症のうちに治療をしましょう。
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65歳以上で健診を受ける機会のない方を対象に,医療機関で結核健診(胸部レントゲン検査)を実施しています。
健診を希望される方は,事前に地域保健課へ御連絡ください。
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結核に関する相談は保健所でお受けしています。
医療機関で結核と診断された場合は,保健師が訪問し,病気や治療について患者さんや家族の方のご相談を受け,病気についての不安を取り除き,必要な知識を得て適切な行動が取れるように,相談や助言を行っています。結核が発生した場合は,家族や身近な人の検診を無料で行っています。
結核予防会<外部リンク>