天ぷら油火災
印刷用ページを表示する掲載日:2016年1月1日更新
天ぷら油の特性について
一般に天ぷら油は,その温度が約360から380℃以上になれば,発火すると言われています。
下のグラフのように天ぷら油をガスこんろで加熱すると,約10分で白煙が発生し,約20分後には発火点に達し火がつきます。
また,一度使用した天ぷら油は,揚げかす等があり,それが灯芯となって発火する時間が早くなることもあります。
天ぷら油火災の原因について
天ぷら油火災の多くは,天ぷらを揚げているときに電話がかかったり,来客の対応をするため,台所を離れていたときなど,ちょっとした油断が原因で発生しています。
あなたの心がけ一つがもっとも効果的な予防方法なのです
天ぷら油火災の防止について
- コンロに火をつけたまま,その場を離れない。
- 過熱防止装置の付いたコンロを使用する。
- 来客などでその場を離れるときは,コンロの火を消す。
天ぷら油火災の消火について
天ぷら油火災が発生した場合,水をかけて消火しようとすると炎が急激に拡大し,周囲に油が飛び散って大やけどをする場合があり,大変危険ですので,絶対に水をかけないでください。
天ぷら油の消火方法は次の方法があります。
- 消火器があれば消火器で消火する。
この時,消火器の薬剤を鍋に向けて噴出すると,中の油が飛散するので,壁などで噴射の勢いを弱めてから鍋の中心へ移動して消火する。 - こんろの火を止め,鍋を覆うふたをして空気を遮断し,消火する。
ただし,すぐにふたを開けると再び発火するおそれがあるので,油温の温度が十分下がるまでふたを開けない。 - 濡れたシーツや大きめのタオルを使用して,ゆっくり鍋全体を覆い,空気を遮断して消火する。
この時,炎でやけどしたり,慌てて鍋をひっくり返したりしないよう注意する。
なお,火が消えて安全な状態になってから,ガスの元栓を閉めること。
さらに,鍋を屋外に搬送するのは,やけどの危険があります。注意してください。