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【市長メッセージ】令和3年 市長訓示(職員向け年始あいさつ)

 明けましておめでとうございます。市長の新原芳明です。
 2021年のお正月を迎え,職員の皆様すべてにお祝いのご挨拶を申し上げます。

 私にとりまして,職員の皆様への正月の挨拶は早いもので4回目となりました。私の一期目の任期も早いものであと1年を切りました。
 呉市長を務めさせていただいていることで,呉市の素晴らしさを,1年ごとに益々感じております。
 呉市はどこを歩いても美しく,まちも自然も,あらゆる場所が,絵画や映画の素材になります。また,日本近代化を引っぱってきた,ものづくりの伝統や豊富な医療資源を有しています。古代からの歴史,祭,神楽,盆踊りなどの伝統文化,その他データヘルスや減塩など市民の健康へ向けた取組など数え切れないくらい多くの自慢すべきものがございます。
 私は呉で生まれ呉で育ち,高校まで過ごしました。その後,大使館勤務でブリュッセルとパリ,ヨーロッパ合わせて5年,さらに証券市場やコインの製造協力のための国際会議に出席したり,また日米の経済交渉のために世界中を訪れました。国内も大阪に8年近く,富山に4年など各地で暮らしました。私は,呉市はそのどこにも負けない魅力があるまちだと思っています。
 私ども呉市民が,呉市の良さを見つめ直し,その素晴らしさに誇りを持ち,自信を持つことで,呉市外の広島市は勿論のことですが,日本中,世界中の人が興味を持ち,インターネットで情報交換を求め訪ねて来てくれると思います。

 さて,今年4月から今後10年間の新しい長期総合計画が始まります。中でも基本構想は,市民一人一人が,そして,呉市の職員が取り組む呉市の将来のあるべき都市像を示し,それを実現するための目指すべき政策を示しています。呉市には,少子高齢化,自然災害の脅威,新型コロナウイルス,日本製鉄の休止発表など多様な課題が山積しています。
 職員お一人お一人にこの基本構想を手掛かりにして,これらの課題にどう対処したらいいか,よく考えていただきたいと思います。そして,先程申し上げた,呉市の素晴らしいところと情報通信や人工知能,自動運転など目の前ですぐにも実現しようとしている最先端の技術とを融合しながらこれらの課題を乗り越えていかなければなりません。そして,市民が安心して笑顔で暮らすことができ,人が出会い,情報が集まるまちを目指します。その大事な第1歩が呉駅周辺地域の総合開発です。今年は庁内関係機関をあげて呉駅総合開発を具体的に進めていただく,そういう年になります。また基本構想は横断的に多くの部や課が関係します。
 職員一人一人が,担当が違ってもタテ割りにならないように,お互いに知恵を出し合い,汗をかき,取り組んでいただきたいと思います。協力して取り組んでいただきたいと思います。

 さて,昨年のことを思い出してみましょう。コロナ対策を実施するために,国民に現金の給付をしようとした際に,日本では国や市からの振込みがデジタルネットワークを通して速やかに正確に行うことができませんでした。Society4.0つまり情報化社会ということですが,スマートフォンやパソコンの時代に,今がその時代ですが,世界の中で,技術的に大きく日本が遅れていることが明らかになりました。日本はもはや先進国ではないのかもしれません。今後数年で訪れるSociety5.0,次の時代では,技術の活用で近隣のアジアの国々に遅れをとらないように我が国が中進国や後進国にならないようにしなければなりません。
 呉市がモデルになって職員の皆さん一人一人の奮起を期待します。あらゆることのデジタル化はこの5年のうちに必ずやって来ます。来年度令和3年度には呉市のすみずみまで光回線が引かれます。これから全庁あげて呉駅周辺を基点にスマート化を進めていきましょう。今年は呉市のスマート化,デジタル化のため,市役所が大きく飛躍する年になります。

 さて,昨年は,職員の皆様にはそれぞれの立場でコロナ対策に携わっていただきました。
 感染拡大防止のため,また経済的に影響を受けて市民や事業者の皆様が大変だった,その対策を丁寧に行っていただきました。呉市はコロナ対策をよくやっていると褒めていただいています。他のまちの模範となる仕事をしていただきました。心から職員の皆様にお礼を申し上げます。例年年末年始,下蒲刈病院や消防の皆様は働いていただいております。これに加えて,今年はコロナ対策のために保健所や福祉保健部,環境部などの皆様を中心に職員の方々が出勤をされました。有難うございました。
 また,日本製鉄の休止発表への対応,30年7月豪雨災害からの引き続く復旧,復興,強靭化のため職員の皆様には,これまでにない多くの仕事を昨年は丁寧にしていただきました。皆さんには誠にご苦労様です。
 ところで市役所は本当に様々な仕事をしています。それぞれの職場で市民の皆様の悩みや,様々なご相談を聞く機会が多いと思います。どうぞその方々の心に寄り添って丁寧に話を聞いてあげていただきたいと思います。最近職員の方に,親切に話を聞いていただいたというお褒めの言葉を多く聞くようになりました。

 一方で,市役所の行政には公平で隠し事のないクリーンなものでなくてはなりません。声の強い人や有力者を通した依頼であっても,理由のないものについては,あるいは理不尽なものについては,つらくてもきちんと理由を説明して断っていただかなければなりません。その際は断る場合はお1人だけで抱え込むということではなくて,上司に報告し,組織全体で対応するようにしてください。あくまでも態度は丁寧に,内容は公平にしていただきたいと思います。
 仕事をお進めになるに当たっては,市民第一で考えて,心の声をよく聞いて,悔いの残ることの無いようにお願いをいたします。
 なお,職員の皆様のマイナンバーカード取得は,かなり進んできていますが,引き続き職員の皆様にはマイナンバーカードを取得いただきますよう,また市民の皆様への周知につとめていただきますようお願いをいたします。

 最後にこの1年が,皆様お一人お一人にとって,またご家族の皆様にとって幸せで健康なものであります様に,お祈りを申し上げましてご挨拶を終わります。

令和3年1月4日
呉市長 新原 芳明