ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地トップページ > 呉市図書館 > 呉市立図書館 「読書感想文」

呉市立図書館 「読書感想文」

第14回ブックリスト読書感想文 入賞者

 呉市立図書館が作成したブックリストの推薦本を対象とした読書感想文募集に,249名の応募がありました。
たくさんの御応募ありがとうございました。
 その中から選ばれました入賞者12名を紹介します。おめでとうございます。

小学生の部

  最優秀賞     横   路       小学校    1年  岡 崎  壮 真​

  優秀賞      阿   賀     小学校    3年  吉 田  一 葵
  佳作         阿   賀     小学校    2年  吉 岡  慶
           呉 中 央   小学校    2年  中 塩  琴 葉
           宮   原     小学校    4年  新 井  晴 太
           明   立   小学校    6年  日 下  裕 基
  

中学生の部

  最優秀賞   広 中 央     中学校    2年  田 村   恵 理 
  

  優秀賞    安   浦     中学校    3年  小 林  虎ノ介
  佳作     広 中 央     中学校    1年  木 原  瑛 太
         広 中 央     中学校    1年  窪      千 夏
         呉 青 山     中学校    1年  寺 田  美 咲
         呉 青 山         中学校    3年  海 生  玲 圭

 

shuugoushasin

 

最優秀賞を受賞されました2名の感想文を紹介します。

  • 小学生の部 横     路   小学校  1年  岡  崎  壮  真
  • 中学生の部 広  中  央   中学校  2年  田  村  恵  理​

 

 

小学生の部 最優秀賞 「ほんとにともだち?」 横路小学校 1年 岡崎 壮真    

shougakusei

 

 なつやすみがはじまったころ、おかあさんがぼくにほんをくれました。『ほんとにともだち?』というだいめいのほんだったので、「どんなおはなしなのかな?」「つくえがかいてあるけど、がっこうのことかな?」とおもいました。

 このほんには、くまのまあくんとたぬきのたんくんがでてきます。まあくんは、おねえちゃんから「ほんとにともだちなの?」ときかれて、なやみはじめました。ふたりはいっしょにいるときに、たくさんおしゃべりをしないからです。

 ぼくは、まあくんのきもちが、じぶんににているとおもいました。ようちえんのときから、どういうのがおともだちなのか、よくわからなかったからです。みんなは、いっしょにおしゃべりしたり、そとあそびするときにもいっしょにそとにでたりしています。ぼくはともだちをつくるのはむずかしいなとおもっていたので、まあくんのきもちがとってもよくわかりました。

 このほんをよんでよかったなとおもいました。たんくんとまあくんみたいなともだちもいるとわかったからです。これから、まあくんとたんくんみたいなともだちができたらうれしいなぁとおもいました。

 ともだちをさそうのはにがてで、どきどきするけれど、ゆうきをだしたまあくんのように、こえをかけてみようとおもいます。

 ともだちってなんだろうとおもっているひとに、このほんをよんでもらいたいです。いっしょにそとあそびするともだちもいいし、いっしょにいるだけでうれしくなるともだちもいいなとおもってほしいです。

 

 

中学生の部 最優秀賞 「杉森くんを殺すには」 広中央中学校 2年 田村 恵理

 chuugakusei

 

 『杉森くんを殺すには』、その意味深なタイトルに、思わず目を奪われた。

 主人公のヒロは、義理の兄ミトさんに杉森くんを殺す決意を伝えた。「やり残したことをやって、殺す理由をちゃんとまとめとけよ」と助言を受けたヒロは、その理由を考えるとともに友人や家族との関わりを通じ、自分の心の内と過去を見つめ直していく。

 物語の中で繰り返し語られる「杉森くんを殺す理由」。それは、貯金箱を壊されたから、泣き虫だから、遅刻ばかりするから。まるで、愚痴を並べているようで何か違和感を覚えた。しかし、読み進めるうちに言葉の裏側にあるヒロの本心が見えてきた。ヒロにとって杉森くんは一番の親友だったが、中学校で孤立し、精神的に不安定となりヒロに依存した。頻繁に連絡し、構って欲しいとアピールした。助けを求めるような行動の重さにヒロは耐えられなかった。杉森くんと距離を置き、連絡も無視するようになった。そしてゴールデンウィーク最終日、杉森くんは自ら命を絶った。

 「杉森くんを殺すことにした」と平静を装うヒロの言葉は、罪の意識から生まれたものなのだろう。自分のせいだと思い込み、責任を背負おうとしていた。杉森くんを理解し、唯一心を許した身近な存在だったからこそ、面倒に感じて、厳しく接してしまった。互いに大切に思っていたが、価値観のずれがすれ違いを生み、悲劇を招いてしまったのだろう。

 物語を通して私が抱いた疑問は、なぜミトさんがヒロに殺す理由を考えさせたのか。読後、再びその「殺す理由」を読み返すことでその想いを汲み取れた。そこには杉森くんと過ごした日々が詰まっていたので。愚痴のように並べられた言葉は、全て思い出だった。ミトさんの助言によってヒロは杉森くんと向き合うことができた。心の中では後悔と罪悪感に押しつぶされそうだったヒロが、過去を受け止め、悲しみに一区切りをつけ、新たな自分として歩みだせるようになった。ヒロは、杉森くんとの大切な思い出も、過去のトラウマも全て受け止め、心の中で共に生きていく決意をした。亡くなったことをただ悲しむのではなく、その人との全てを心に抱えて前を向く。私は、それこそが本当の「共存」であり、「生きること」なのではないかと感じた。

 私たちは今までもこれからも、様々な人と関わりを持つ。それらは思い出に変わっていく。素敵な出来事も心の痛みも、人とのつながりがあることで、誰かに話したり相談したりすることができるのではないか。全ての悩みを消し去ることは難しい。けれど、人とのつながりを介して支え合うことで、その悩みは少しずつ和らいでいくのではないだろうか。それこそが、一人一人が幸せに生きていくための第一歩だと私は思う。