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呉市立図書館 「読書感想文」

第8回ブックリスト読書感想文 入賞者

 呉市立図書館が作成したブックリストの推薦本を対象とした読書感想文募集に 342名の応募がありました。
たくさんの御応募ありがとうございました。
 その中から選ばれました入賞者 11名を紹介します。おめでとうございます。受賞者全員が賞状を持って並んでいる写真です

  最優秀賞  広島国際学院中学校   1年  田 中  晄志朗
  優秀賞    広        小学校   3年  相 原     直
  優秀賞    両     城        中学校   2年  奥 畑   ゆうか
  佳作     広        小学校    2年  田 村  恵  理
          広        小学校    2年  藤 井  咲  希
          原        小学校   2年  渡 邉  陽  向
          呉 中 央   小学校   4年  江 川  晴  麻 
          昭 和 中 央小学校   4年  池 上  瑳  都
          安   浦   小学校   4年  坂 本  心  優
          長   迫   小学校   5年  榎 本  昂  良 
          白   岳   中学校   2年  高 橋  樹浬愛       浜本先生が,子どもたちひとりひとりの顔を見ながら講評している写真です

         

  最優秀賞・優秀賞を受賞されました 3名の感想文を紹介します。

 

最優秀賞 「さよなら、ぼくらの千代商店」  広島国際学院中学校 1年  田中 晄志朗

    
  最優秀賞の田中晄志朗(たなかこうしろう)さんが感想文を朗読している写真です                                            

 あの空き地には、何が建っていたのか。ぼくはもうすっかり思い出せない。町も人もこれからも変わり続けるのだろう。このぼくも変わってしまうのだろうか。
  この物語に登場する人たちは幸せそうには思えなかった。英太は自分をクズだと思ったし、嬉々は普通ではない母を恥ずかしいと思い、美織は独りぼっちで、翔也はかわいそうと言われる自分が好きではなかった。彼らは、不思議な出会いをする。小さな頃に通った、三年前に確かに無くなってしまったはずの千代商店で千代ばあちゃんに会ったのだ。
  結局彼らが出会った千代ばあちゃんが何だったのかは分からない。彼らの迷いが生み出した幻だったのかもしれない。不思議なおばあさんが現れ、魔法で全てをハッピーエンドに変えてくれる、なんてよくある物語の様にはならなかった。頭を良くしてくれることも、のんちゃんの赤い髪が黒くなることも、友達が戻ってくることも、お母さんが「障害者」でなくなることもなかった。けれども、千代ばあちゃんは「これから自分がどう生きればよいか」を考えさせてくれた優しい人だったのだと思う。
  大好きな友達が自分から離れてしまう。たったそれだけで美織の楽しかった毎日はすっかり色あせてしまった。些細なことで帰り道に友達とゲラゲラ笑い合う。ぼくはこんな毎日が大好きだ。友達と過ごす、この時間がなくなるとしたら、きっとそれだけで、ぼくも学校や毎日がつまらなくなると思う。少しずつ時間は流れ、誰もが何かを手放したり、手に入れたりしながら、繁忙な毎日を一生懸命生きている。大好きだった町が変わっていっても、大切に思った子供たちが店に来なくなっても、自分の人生の全てだった千代商店がなくなってしまっても、それでも全てを受け入れ、少しずついい方に変わっていけばいいと千代ばあちゃんは言った。正に、これがぼくが生きる社会なのだと思った。自分の努力だけではどうしようもないことも確かにある。自分の不幸にも目を背けず生きるなんてすごく難しいことだ。だけど、誰かが誰かの支えになり、応援し合える社会だからこそ、人は悩みながらも前を向いて生きることができるのだと思った。
  千代ばあちゃんのように、ぼくも出会ったたくさんの人に多くの応援をしてもらっていると気づいた。ぼくの迷った背中を押してくれる家族、友達、先生の顔が次々に浮かんでくる。ぼくはこれからも色んな人と出会い、色んな経験をしたい。自分の人生を責任をもって生きていきたい。いい方に変わっていきたい。ぼくの千代商店を増やしていきたい。そして、何よりぼくが誰かの支えになりたいと思う。

                                                           

 

優秀賞 「ぼくのつばめ絵日記」  広小学校 3年  相原 直

                                                                                                       

  優秀賞の相原直(あいはらなお)さんが,感想文を朗読している写真です

 ぼくは、つばめが好きなので、この本を読みたいと思いました。このお話の主人公の雄太くんは、ぼくよりも少しだけ年上の男の子でした。ぼくは読んでいるうちに、ぼくの友だちのお話のような気持ちになっていきました。
  雄太くんはお父さんのお仕事で引っこすことになりました。仲の良い伸くんに伝えた時のおたがいの素直になれない気持ちがよくぼくにも分かりました。その気持ちをかかえたまま、若草町にひっこし、雄太くんは最初は、とてもさみしかったと思います。つばめ、町の人、学校の友だち、先生に出会って心が動かされるたびに少しずつ、気持ちにも変化があったと思います。とくに、仲のよかった伸くんと、同じ「しんくん」という名前の信くんとの出会いで雄太くんは、新しい町になれて楽しくなってきたと思います。北上という言葉がこのお話の前半では、お別れするという意味の言葉に聞こえていました。でも、と中から、北上は新しい出会いや、出発という意味にも変わってきていたように感じました。
  ぼくは、この本を読んで、今まで知らなかったつばめのこともたくさん知ることができました。とくに、よしの原っぱをねぐらにし、力をつけてから南の国へ出発するということにおどろきました。そして、この本を読んで、町の人や雄太くんや友だちがつばめの旅立ちを応えんしているようにぼくは、雄太くんの新しい町のスタートをおうえんしていました。友だちにも気持ちが伝わり、ぼくもうれしかったです。
  この本で知ったことや感じた気持ちを大切にして、ぼくも、新しいことにチャレンジしていきたいです。
 

 

優秀賞 「パンツプロジェクト」  両城中学校 2年  奥畑 ゆうか

 
   優秀賞の奥畑ゆうか(おくはたゆうか)さんが感想文を朗読している写真です                

  「本当の自分」
  私はそんなことを考えたことがなかった。
  私もリヴと同じように、スカートは嫌いだ。スカートは動きにくいし、暑苦しい。中学校の制服で女子はスカートをはくという決まりがなぜあるのか、私は不思議でたまらない。だから、リヴの気持ちがなんとなくわかり、本の続きが知りたくて次々とページをめくった。しかし、読み進めるとともに、リヴと私の違う点が浮かび上がってきた。私は「女の子」である。リヴは・・・本当の自分は「男の子」であると言う。私は正直驚いた。私の周りにそんなことを言う人はいない。それに自分の性別を疑問に思うことなどなかったからだ。でも、リヴはリヴ。「本当の自分が男の子」でも別にいいんじゃないと軽く考え、ページをめくった。しかし、現実ではそうとは思わない人達がいる。それが、ジェイドである。ジェイドはリヴのことを「男女(おとこおんな)」と言う。私はリヴのような見た目と自分の思う性別に違和感を感じる人、「トランスジェンダー」について否定的な意見を持つ人を非難するわけではない。しかし、ジェイドのように本人の目の前で「ヘンタイ」などとは言ってはいけない。けれど、もし私の身近に「トランスジェンダー」だと言う人がいたら、どう接するのだろう。私はジェイドのように本人には直接言わないけれど、心の中でそういう思いが湧き上がってしまったら・・・と自分が怖くなった。
  「ただの一人の人間だ。それのなにが、そんなにおかしいわけ?」
私は、このリヴの思いを読み、(なんて自分は馬鹿なんだ。)と感じた。そうだ。その人がトランスジェンダーであろうが、一人の人間なのだ。別に性別なんて気にしなくていい。他の人と同じように普通に接すればいい。
  「わたしたちが望んでいるのは、あなたが幸せになることだけなんだから。」というマンマの言葉に心を打たれた。リヴは、本当のことを言うと、お母さんやマンマを悲しませるかもしれないと恐れていた。だから、マンマにこう言われたのは、とてもうれしかっただろう。いや、様々な思いが心にあふれただろう。私もいつかマンマのように、心から幸せになってほしいと思える人に出会いたい。
  この本を読んで私は、様々な人の考え方や生き方を知った。私の考えたことのない「本当の自分」を見つけ、前に進み出したリヴは、特に私の心に大きな爪痕を残した。大きな地球という世界には色々な人達がいる。人の数だけ個性があるのだから、私は一人一人と向き合い、接していきたい。そしていつか、私が「本当の自分」に出会ったときは、リヴのように全力で悩み、前に進んでいきたい。
  それぞれの個性を尊重する世界を目指して。
  リヴは、今日もズボンをはく。