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呉市立図書館 「読書感想文」

第5回ブックリスト読書感想文 入賞者

 呉市立図書館が作成したブックリストの推薦本を対象とした読書感想文募集に 164名の応募がありました。
たくさんの御応募ありがとうございました。
 その中から選ばれました入賞者 11名を紹介します。おめでとうございます。nyusyo

  最優秀賞  荘山田小学校   5年  田 中  晄志朗
  優秀賞    蒲 刈小学校    5年  丸 山  寧 々
  優秀賞    広中央中学校   3年  中 舛  貴 洋
  佳作     和 庄小学校    1年  中 村  め い
          呉中央小学校    2年  日 浦  詠 萌
          蒲 刈小学校    2年  丸 山  真 由
          蒲 刈小学校    3年  石 原  悠 暉
          呉中央小学校   5年  永 原  七 望
          広中央中学校   3年  池 田  彩 華
          広中央中学校   3年  佐々木  優 月
          広中央中学校   3年  高    萌々花

         

  最優秀賞・優秀賞を受賞されました 3名の感想文を紹介します。

 

最優秀賞 「夜間中学へようこそ」  荘山田小学校 5年 田中 晄志朗

 tanaka
 波もんのようだと思いました。投げ入れた小さな石ころが、やがて大きな円に広がっていくように、おばあちゃんの夜間中学入学は、優菜の平凡な日々を少しずつ変化させることになりました。
 おばあちゃんの名前は、さちです。戦後の混乱で学校へ通えなかったので、もちろん漢字も分かりません。子供の学校の用意もしてあげられず、孫の名前も「ゆうな」と平仮名でしか呼べない不便な生活を送ってきたと、おばあちゃんは静かに語りました。学校へ通い出し、自分の名前の意味を初めて知ったとき、「さち」が「幸」になったとき、おばあちゃんは静かに泣いていました。
 ぼくは学校が好きです。友達も大好きですし、ぼくの日常は問題もなく流れていきます。おばあちゃんや仲間たちは、心にきずを持ち、それでも立ち上がろうとする強い人たちです。おばあちゃんの入学した理由。ただ字を書けるようになりたかったわけではなく、心の根底にあったみじめさをぬぐい去るためだったのだと思います。「幸」おばあちゃんが、これから自分のことをみじめに思うことなどないと思います。自分の人生を自信を持って生きていきたいとがん張るすがたは、ぼくの生きるこの世界が、とても良いところだということに気付かせてくれました。もちろん、悲しい出来事も、いかりに満ちたニュースもたくさんあります。それでも、人をやさしく受け止め、たがいに助け合うことができる素晴らしいところだと、この本は教えてくれます。
 おばあちゃんのふみ出した一歩は、大きな波もんとなり、みんなにも、ぼくの心にも広がりました。ぼくも、ぼくの行動や発言が、だれかを幸せにできるよう、きれいでやさしい波もんを作り出す人間になりたいです。

 

 

優秀賞 「警察犬になったアンズ」  蒲刈小学校 5年  丸山 寧々

 

 
maruyama 私はこの本を読んで、「あきらめないで努力する」ことのすばらしさを感じました。
 この本に出てくるアンズは、トイプードルです。もう少しで殺処分になるところを運よく助けられました。しかも、警察犬になれる犬種ではありませんでした。それが、飼い主の鈴木さん家族やいっしょに飼われているシェパード達の愛情に包まれて、ついには警察犬になるという信じられないような実話を、私ははらはらしながら読み進めました。
 特に、足跡追求訓練は、歩幅が小さいためトイプードルにとっては不利です。それを、鈴木さんとの何日もかけてのマンツーマン訓練で、においを見つけられるようになります。小さな体を精一杯使って、できるようになるアンズのあきらめないところは、人間にもなかなかまねできません。シェパード達が訓練していると、(自分もやりたい。)と鳴いてアピールし、始めるとうれしそうにがんばるアンズの様子が想像できて、楽しくなります。私も、毎日ピアノの練習をしています。好きでやってる練習だけど、できないところがあるとイライラしてやめてしまうときがよくあります。(できない。)と自分で決めつけずに、あきらめないでがんばりたいです。
 そんながんばっているアンズでも、以前飼われていた家でぎゃくたいを受けて、手を上げられるとこわがってしまうことに、私は心が痛みました。こんなにたくさんの愛情に包まれても、こわいという感情はなかなか消せませんでした。
 あきらめないのはアンズだけではなく、愛情をもって教える鈴木さん家族もです。おたがいが大切に思える存在になったとき、こんな奇跡みたいなことが起こるのだと思います。「警察犬」というユニホームを着たアンズの表情はとてもほこらしいです。


 

 

優秀賞 「Q→A」  広中央中学校 3年  中舛 貴洋


 

 自分自身のQ→A
 Q 中学生最後の学年です。これからどんな一年にしたいですか?
 もし僕が中学三年生の初めにこう問われたら、何と答えたのだろうか。
 今nakamasu回僕が読んだこの本は、思春期の中学三年生達が悩みや不安を抱えながらも、自問自答をすることで自分を振り返り前に進んでいくという物語です。読み終えた時、爽やかな風が僕の背中を押してくれる気持ちがしました。登場人物と同じ中学三年生で同じ悩みや不安を抱えているからなのか、登場人物をつい自分と重ねてしまいました。そんな僕が一番印象に残った言葉、それは、「もう、未来に逃げない。」という言葉です。この言葉は波多野由里という少女が心の中で思った言葉です。その少女は中学校で自分らしく振る舞ったり、本音を言えるような友達がおらず、嫌われないようにしていました。本当は本音を言えるような友達がほしいため、彼女は塾を変えるなどして進学先での新しい生活に期待を抱いていました。しかし、自分は逃げているだけだと彼女は気付きました。その時に彼女が思った言葉が「もう、未来に逃げない。」というこの言葉です。今思えば、僕は次の学校こそ充実した生活を送るためや、本音で話せる友達を増やすため、つまり未来に逃げるために勉強をしていたのかもしれません。しかし、それは間違いなのだと今気付くことができました。大事なことは未来に逃げることではなく、今と真剣に向き合うことだということも。
 この「Q→A」という物語は非常に珍しい構成となっていて、前半のQの部分で色々な人物がアンケートを通して自分自身を振り返り、後半のAの部分で自らが答えを見つけ前に進んでいくという構成になっています。僕は、この構成の中に筆者が伝えたかったことがあると思います。その伝えたかったこととは、「振り返ることの大切さ」だと僕は思います。「振り返る」という行為は過去の失敗を次につなげることや、自分自身を客観的に見つめ直すことができるという点で大事な行為です。よく過去を振り返らないという言葉を聞きますが、僕は、振り返ってこその過去だと思います。大事なことはまず未来への自分の理想像を抱くことなどではなく、過去を振り返り、今までそして今の自分を見つめ、己を受け入れ、自分はこういう人間なんだと認識することだと思います。
 もし、この本を中学三年生の初めに読み、その時に最初の問いを投げかけられたら僕はこう答えたと思います。
 A 自分を振り返り、未来に逃げない年。
 僕にとってこの「Q→A」という物語は大事なことを教えてくれ、自分の何か大事なスイッチを押してくれました。今だからこそ、この本の問いの答えを見つけられたのだと思います。