厳島神社管絃祭御座船|呉市の文化財
印刷用ページを表示する掲載日:2015年11月1日更新
厳島神社管絃祭御座船
いつくしまじんじゃかんげんさいござぶね
市有形民俗文化財 平成17.3.14
厳島神社管絃祭の中心は,御鳳輦(ごほうれん)を載せた御座船が,厳島神社から対岸地御前神社まで回る船渡御(ふなとぎょ)です。この御座船は,江戸時代以降,倉橋島で建造され,奉納されてきました。
指定の3艘の内,1艘は昭和37年(1962年)の建造,残り2艘は昭和61年(1986年)の建造で,役目を終え,厳島神社から倉橋町へ寄贈されたものです。
この3艘は,一般的な和船技術で作られたものですが,御座船にするために船の上に垂木を数多く載せている点,釘を隠す銅(あかがね)による化粧が多いこと,船首にあたる水押(みよし)が少し長いことなどに御座船の特徴を示しています。いずれも実際に使用されていたものであるということで,瀬戸内海を中心に広がる厳島信仰の一端を示す好資料であるとともに,倉橋島の伝統的な産業であった木造船建造の技術を後世に伝えるものとして貴重です。
所在地
倉橋町字前宮の浦
交通案内
JR呉駅前から広電バスで,「桂浜・温泉間」バス停下車,徒歩約1分