薬師如来坐像(東善寺)|呉市の文化財
印刷用ページを表示する掲載日:2015年11月1日更新
薬師如来坐像(東善寺)
やくしにょらいざぞう(とうぜんじ)
市有形文化財 平成11.12.3
この像は,像高60cm,カヤ材で,平安時代前期のものです。
現状は,後補の漆箔で全面が覆われていますが,当初は,素地のままで仕上げた檀像であったと想定されます。左右の均衡を崩した両肩,手板に概形を造り出したままの両耳,簡単な衣文の彫りなど,きわめて粗放な表現でありますが,地髪部から大きく盛り上がった肉髻(にっけい)のさま,裳先の出を小さくして中央で左右に捌いた膝前のかたちなどは古様を示しています。
蒲刈町における木彫仏開始期の様相を物語る遺例です。
所在地
蒲刈町大浦(東善寺)
交通案内
「宮田大橋」バス停下車,徒歩約15分
御開帳時以外では一般公開されていません